ジョジョのダービー
ある日、俺の元に一通の手紙が届いた。
「親愛なる武道家、ヤムチャ様、わたくし、パーラー『ツルセン』を経営しております鶴爺と申すものでございます。
あなた様の御高名はかねがね承っておりました。

このたび、私の店におきまして、有名な武道家様達だけをお招きしてイベントを行うことになっております。 このイベントは私の尊敬する武道家の方々に楽しんでいただくためだけのものなのでスロットの設定は全台6、パチンコは全台超甘釘となっております。
招待状を同封しておきますので、ぜひご来店くださいませ」

「ハッハッハッ、俺も結構有名なんだな」
「ヤムチャ様、なんだかこれ怪しくありませんか?」
「プーアル、人を疑う事は良くない事だぞ、ハッハッハッ」
プーアルは俺の言葉を聞いても、まだ納得できないといった感じだった。

「ヤムチャ様、そのイベントに僕も着いていっていいですか?」
「ん?来たいのか?まぁ有名な武道家だけらしいが、俺が口添えすれば大丈夫だろ。
 ハッハッハッ」
(ヤムチャ様が有名なんておかしいよ、絶対になにかある)

170: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/04 01:40:35 ID:IG7ifyK1


イベント当日、俺とプーアルが『ツルセン』に着くと、いつもの連中がすでに来ていた。
悟空に悟飯、ピッコロ、クリリン、天津飯にチャオズ。
こいつらも有名だから招待されてもおかしくないな。

悟空「オッス!ヤムチャ!おめえのとこにも招待状きたのか?」
ヤムチャ「ああ」
悟空「おめえは有名じゃないし、強くもないのによく招待状もらえたなー。
   ヤムチャ、おめえラッキーだな」
横にいた悟飯が悟空に言った
悟飯「おとうさん、そんな事いったら悪いですよ。ヤムチャさんだって天下一武道会で3年連続初戦敗退という記録を持ってるんですから」

こ…この糞猿親子がふざけやがって!
後で俺の妄想の中でたっぷりと狼牙風風拳を食らわせてやるぜ!
俺が怒りに打ち震えていると、クリリンが独り言のように言った。
クリリン「へぇ、ヤムチャさんがねえ、ふーん、有名ねぇ・・・」
俺の怒りをさらに助長させる。

そんな俺の様子に何かを感じ取ったのかプーアルが話題を変える
プーアル「そういえばベジータさんとか来ていませんね」
天津飯「ベジータは強いがそれほど有名ではないのかもしれんな」
悟飯「それにしても有名な武道家を集めたイベントと言うわりには
僕達以外に強そうな人見当たりませんね」
確かに俺達以外に強そうな奴らは見当たらなかった。
悟空「そんなことどうでもいいぞ!もうオープンしてるからみんな早く行くぞ」

171: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/04 01:42:49 ID:IG7ifyK1
パーラー『ツルセン』に入ると悟空が言った。
悟空「今日はオラ、2027を打つぞ。ヤムチャはオラの隣で打ってくれよな」
…ああ…また地獄の1日なのか…?
クリリン「俺も2027打とうかな」
チャオズ「天さん、ボクも2027打ちたい」
悟飯「もう今日はみんなで2027打っちゃいましょうか?」
ピッコロ「ああ、俺はかまわん」
結局、みなで2027を打つことになり、2027のある島へと向かった。

悟空「おっ!あった、あった、台もまだほとんど空いてっぞ」
悟空の言う通り2027の島には客が一人座っているだけだった。
悟空「ヤムチャはオラの横に座ってくれよな」
そういって俺を無理矢理横に座らせようとする。
そして、みんながそれぞれ台を取ろうとした時、クリリンが不思議そうに言った。
クリリン「あれ?この台、タバコで台をおさえてありますよ?」
ピッコロ「ム!俺が座ろうとした台にもだ」
チャオズ「天さん、ボクの台にはライター置いてある」

よくみると一人の客が打っている台をのぞいたすべての台に
タバコやライターが置いてあった。
悟空「どういうことだぞ!?オラ早く2027打ちてえぞ」
クリリンが一人打っている男性客に話しかける。

172: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/04 01:45:08 ID:IG7ifyK1
クリリン「すみませーん、この台って誰かが押さえてあるんですかね?」

男性客「ああ、それは全部私のですよ」
みなが男性の言葉に呆気に取られる。

クリリン「どういうことですか?一人でこんなに台を押えていいと思っているんですか?」
クリリンが代表してみんなが思っていることを男に聞いた。
男「この店は台をいくらおさえてもいいんですよ」
クリリン「そんなバカな」
ピッコロがそばにいた店員をつかまえて脅すように聞いた。
ピッコロ「おい、この店は一人で台をいくらおさえてもいいというのは本当か?」
店員「は…はい…オ…オーナーがそう決めていまして…」店員が震えながら話す。
悟飯「ありえないですよ!こんな事をしていては商売が成り立たない」
普段冷静な悟飯も少しばかり興奮しているようだった。
悟空「オラ早く打ちてえぞ!!!!」悟空が吼える。
その様子に見兼ねたクリリンが男に話しかける。
クリリン「すみませんが何台かを僕らに譲っていただけませんかねえ?」
男「タダで譲れというんですか?」
その言葉に口元をヒクヒクさせながらクリリンが言う。
クリリン「そ、そうですね、ジュースでも奢りますから」
男「フフフフフ、私は賭け事が大好きでね。くだらないスリルに目がなくて、
  やみつきってやつでして…あなた、賭け事は好きですか?」
クリリン「はぁ?何をいっているんですか?今はそういう事きいてませんよ?」
男「だからね…わたしとチョッとした賭けをしてくれませんか?お手間は取らせません。
  あなたが勝ったら無料で台をお譲りしますよ」

173: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/04 01:46:31 ID:IG7ifyK1
クリリンがあきれたように言う。
クリリン「はい、はい賭けをやったらいいんですね、私が勝ったらちゃんと台を渡してくださいよ、それでどういう勝負をやるんですか?」
男「賭けなんてものはね、何でもできるんですよ。たとえば、あそこにコーヒーレディがいますね。誰かが注文したコーヒーを運んでいるようです。
あのコーヒーレディが運んでいるコーヒーはブラックか?それとも砂糖入りか?
  どうです?つまんないけど少しスリルがあるでしょ。」
クリリン「じゃあ砂糖入りでいいですよ」クリリンがぶっきら棒に答えた。
男「グッド!楽しくなってきた。じゃあ私はブラックに賭けましょう」

クリリン「ところで私が負けたら何をやればいいんですか?」
男「魂なんてのはどうです?魂で…フフフ」
クリリン「はいはい魂ね」クリリンが馬鹿にしたように答える。
男「おっと、コーヒーレディがこちらに近づいてきましたよ」
男がコーヒーレディに話しかける。
男「お嬢さん、そのコーヒーはブラックかね?それとも砂糖入りかね?」
コーヒーレディ「えっ?ブラックですけど…」コーヒーレディが一瞬戸惑いながら答えた。
男「フフフ、聞きましたね?ブラックです、私の勝ちだ…」
悟空「おいクリリン、負けちまったじゃねえか、どうすんだ?」
クリリンは両手を上げ、お手上げのポーズをしながら言った。
クリリン「もう、こんな変人に構ってられないよ、違う台でも打とうぜ!」
男「お待ちください、約束のものを払っていただかないと」
クリリン「え?払う!?何を?」
男「『魂』ですよ、あなた賭けましたよ、さっきたしかに。
  私は人から魂を奪うことが出来るんですよ。賭けというのは人間の魂を
  肉体から出やすくする、そこを奪い取るのです!」

174: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/04 01:48:31 ID:IG7ifyK1
みんな唖然とした表情で互い互いの顔を見合わせた。
クリリン「ぎゃあぁぁぁッ!!」クリリンが突然叫び声を上げる
みると、クリリンの体から煙のような物が噴出してきた。

天津飯「なんだ!これは!」
男「フフフ、それが魂というものです。クリリンは賭けに敗北した。
  したがって魂はいただく」
ドサッ!男が魂と言っている物を体から抜かれたクリリンが床に倒れこむ。
すぐさま天津飯がかけより、クリリンを抱きかかえ、首筋に手を当てる。

天津飯「…み…脈がない…死んでいる…クリリンが死んでいる!」
ヤムチャ「なんだって!」俺は信じられず、思わず叫んだ。
クリリンが死んだ事はもちろんだが、あの煙のようなものが魂だなんて…
俺はクリリンの魂の方に目をやった。
するとさっきまでただ宙に浮いていただけのクリリンの魂が何かの力によって押しつぶされていく。
そして、だんだんと小さくなっていき、しまいにはメダルのようになってしまった。
それを男が掴み取り言った。

男「これがクリリンの魂だ、フフフ、間抜けな奴だったな」
悟空「き…きさまあ!!!」
悟空が男に掴みかかる。
男「おっと!私を殺すなよ、私が死ねばクリリンの魂も消滅するぞ!
そうなったら、たとえドラゴンボールを使ったとしても元に戻ることはない!」
ピッコロ「な…なんだと!」
男「フフフ、クリリンを助けたければ、賭けを続けるしかない、さぁ、この手を離したまえ」
「ぐっ!」悟空がくやしそうに手を離す
「私の名はダービー、さぁ!賭けを続けるかね?」

186: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:28:15 ID:IRbCRiCD
俺達は目の前にいるダービーという男の迫力に圧倒されていた。
強い気は感じない、力の勝負なら負けることはないだろう、
だが俺達はすでにこいつの術中に落ちていた。
賭けで勝負するしかないのか…?

辺りに緊張感が走り、しばらく睨み合いが続いた。
そんな緊迫した空気を破ったのは先ほどのコーヒーレディだった。

コーヒーレディ「あのぉ…」コーヒーレディが怯えながら言った。
ピッコロ「貴様まだいたのか、さっさとそのコーヒーを客の所に持っていけ」
ピッコロが吐き捨てるようにいった。
「はっ…はい」
コーヒーレディは震えながらコーヒーを運ぶ。
しかし、そのコーヒーは俺達の予期せぬ所に運ばれた。

187: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:29:44 ID:IRbCRiCD
コーヒーレディ「ど…どうぞ…お待たせしました」
ダービー「うむ、ありがとう」
!!先ほどの賭けの対象となったコーヒーがダービーの元へ…
今度は天津飯がダービーに掴みかかる。
その状況をみてコーヒーレディはこの場からそそくさと立ち去った。

天津飯「きっ、きさまァーッ、それはお前が注文したものなのか!!」
ダービー「はい、それがどうかしましたか?」ダービーは平然と答える。
天津飯「どうかしたかだと!ふざけるな!!!
お前は答えを知っていた事になるじゃないか!イカサマだ!!」
天津飯の言葉に悟空やピッコロ達も賛同する。しかし俺の脳裏にはある疑問がよぎる。
確かにダービーは答えを知っていたことになる。だが先に選んだのはクリリンだ…

その時俺はハッとした。確かめなければ!俺はダービーからコーヒーを奪い一口飲む。
ヤムチャ「・・・・・・・・・砂糖入りだ」
みなの目が俺に集まる。
悟飯「えっ!?ヤムチャさん、それはどういうことですか」
ピッコロ「そうだ、さっきの女は確かにブラックだと言っていたぞ」
ヤムチャ「考えられることはさっきのコーヒーレディもグルだったということだ…」

188: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:45:11 ID:IRbCRiCD
ダービーが不敵な笑みを浮かべながらいった。
ダービー「フフフ…その通りだ。
あの女にはコーヒーを注文したときに色々と頼んでおいたのだよ。
コーヒーは私からの合図があってから持ってくること、
そしてその時にそのコーヒーはブラックか?砂糖入りか?という質問を私がしたら、
 さきに言った方を答えるようにとね。もしあの時クリリンがブラックと答えていたら、私はあの女にそのコーヒーは砂糖入りか?ブラックか?と聞いていたわけだ。
もちろんコーヒーレディにはチップをたくさんはずんでおいたよ。 あっそうそう、ちなみに私は苦いのは苦手でね」

天津飯「ふざけるな…こんなもの賭けでもなんでもない、イカサマだ!」
ダービーを掴んでいる天津飯の腕にさらに力が入る。

ダービー「イカサマ?いいですか?イカサマを見抜けなかったのは見抜けない人間の敗北なのです。あの時、すぐにコーヒーが本当にブラックかどうか確かめなかったのが悪い。
 わたしはね、賭けとは人間関係と同じ…だまし合いの関係と考えています。泣いた人間の敗北なのですよ。」

天津飯「うぐぐ…」
ダービー「その腕でこのまま私を殺すのですか?いいでしょう、おやんなさい…
このクリリンの『魂』も死んでもいいのならね…」
天津飯「いいか…きさまはこのまま無事に帰ることはできないぞ…」
そう言ってダービーの体から手を離す。
ダービーは埃を払うように手で服を叩きながら言った。
ダービー「さぁ、どうするんです?ビビッて帰ってもいいんですよ…
このクリリンを置いてね、フフフ。
ま…コーヒーでも飲みながらよーく考えてください…
 砂糖入りのコーヒーでも飲みながらね、フフフ」

190: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:48:36 ID:IRbCRiCD
悟空「…るさねえ…」
えっ?悟空が小声でなにか言ったがよく聞き取れなかった。
が、次の瞬間すぐに何を言ったのか理解する事ができた。
悟空「ゆるさねえ!!おめえだけはぜってえにゆるさねえ!!
次はオラが相手してやるぞ!!」悟空の怒号がホール中に響き渡る。
それを聞いた悟飯がすぐさま止めに入る。
悟飯「だめですよ、おとうさん!武力の勝負ではないんです!ギャンブル勝負なんです。
おとうさんには分が悪すぎます!」
ヤムチャ「そうだぞ、悟空。悟飯の言うとおりだ。お前に勝てる見込みはないぞ」
悟空「おめえたちは黙ってろ、オラこんな卑怯な事をする奴は許しちゃおけねえんだ!
2027で勝負しろ!ダービー!かけるぞ!オラの魂を!!」
ダービー「グッド!!」
悟飯「お…おとうさん」
悟空「心配するな悟飯、オラぜってえに負けねえ!」
ダービー「OK!いいでしょう、その賭け受けましょう。だが、ただダラダラ打っても楽しくない。
 一発勝負でバトルモードを長く継続させた方が勝ち、これでどうかな?」
悟空「オラはそれで構わねえぞ」
いや、おまえちょっとは構えよ…自分の引きの弱さとか考えてるのかよ…
悟飯「バカな!や…やめてくださいッ!こいつはイカサマ師なんですよ!
またどんな卑怯な手を使ってくるかも分からない」
悟空「悟飯、オラを信じろ!」
悟飯「で…でも」それでも悟飯は心配でたまらないといった様子だった。

191: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:57:16 ID:IRbCRiCD
ダービー「さぁ!準備が出来ましたよ!」
みるといつの間にか目の前の2台がバトルモードに入っていた。

悟空「よし!勝負だ!ダービー!
オラはおめえに勝って、ぜってえにクリリンの魂を取り戻す!!」
ダービー「フフフ、おもしろくなってきました。それではゲームスタートだ!」
悟空とダービーが同時にレバーを叩く。

悟飯「ピッコロさん、おとうさんを止めてください!」
ピッコロ「悟飯もう遅い…だが悟飯、あの悟空の顔をみてみろ。今まで数々の強敵と戦ってきたが、悟空があの表情をしている時はどんなに相手が強かろうとも絶対に負けたことはない。

あいつが仲間を助けたい時に発する力はとてつもないものがある。
久しぶりにみたぜ、孫のあの顔を。この勝負いけるぞ」

たしかに、悟空のあの顔、俺も何回か見たことがある。
あれは地球の危機、仲間のピンチを救ってきた時にみせていた顔と同じだ。
ピッコロの言うとおり、この勝負勝てるかもしれない!
みながそう考え始めた時

192: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/06 22:59:40 ID:IRbCRiCD
『ジャックイィィ――――ン』
悟空「あっ」
ピッコロ「へっ?」ピッコロの鼻から鼻水が飛び出す
天津飯、チャオズ、プーアルまでもが、ずっこける。
悟飯「ピ…ピッコロさん…話が違うじゃないですか…」
ピッコロを軽蔑した眼差しでみる悟飯。
ピッコロ「い…いや…まあ…その…なんだ…」
ピッコロは、ばつが悪そうに悟飯から視線を逸らす。
悟空のゲーム数をみるとまだ4ゲームめ…
そういえば悟空の奴目押し出来なかったんだった…
なのにあの自信はどこから来てたんだよ…
悟空「まいったな、オラやっちゃったぞ」苦笑いしながら頭を掻く悟空

ダービー「フフフ、少々拍子抜けでしたが、約束通りもらいますよ、魂を!」
ダービーのその言葉で場の空気が一瞬にして張り詰める。
悟空「うわあぁぁー」悟空が苦痛の表情を浮かべながら叫び声をあげる。
悟飯「おとうさん!!」
悟飯が悟空を何とか助けようとするがどうすることもできなかった。
悟空もクリリンと同じ様に魂を抜き取られ地面に倒れこんだ。
そしてメダルになった悟空の魂を掴みダービーが言った。

ダービー「2個だ!さて!ギャンブルを続けよう!君らがこの2人をあきらめてしっぽをまいてわたしとの勝負から逃げ出さんかぎりね」

245: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:10:45 ID:i7h3q+tE
魂の抜かれた悟空の体をクリリンの横に並べてねかせた。
クリリンに続いて悟空までも…
地球人最強の男に宇宙一強い男だぞ
その2人がこうもあっさりとやられるなんて
このダービーという男、力は使わないが、本当に強い…
状況は圧倒的に俺達のほうが不利だ…どうする…
みなも同じことを考えてるのか数分間沈黙が続いた。

その沈黙を最初に破ったのは悟飯だった。
悟飯「次は僕がいきます!おとうさんとクリリンさんの魂を取り返します」
悟飯はそう言うと、ダービーをキッと睨む。
ピッコロ「待て、悟飯、お前は今、父親を倒された事で冷静な判断力を失っている。それに今、闇雲に奴に向かっていくのは得策ではない」
ヤムチャ「ピッコロの言うとおりだ、悟飯。今こそ冷静になってよく考えるんだ」
悟飯「し…しかし」唇をかみしめる悟飯。
目の前で父親を倒された怒りと悲しみ。落ち着けというのも無理な話だが…
ダービー「さあ!どうしたね!早くしたまえ、逃げるのかね!勝負するのかね!」
ダービーが挑発するように言う。そして悟空とクリリンの魂を手で弄ぶ。
それをみて、悟飯の抑えていた怒りが爆発する。
悟飯「き、きさまあ!」悟飯がダービーに掴みかかろうとするのを俺とピッコロが止める。
ピッコロ「落ち着け!落ち着くんだ!」ピッコロが悟飯を一喝する。
ピッコロの言葉を聞いてハッとする悟飯。
悟飯「す…すみません…」少し冷静さを取り戻したのかうつむきながら言った。
その様子をみながらダービーが笑みを浮かべる。
クソッ!ダービーの奴め、俺達に揺さぶりをかけて楽しんでいやがる。

246: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:13:17 ID:i7h3q+tE
天津飯「俺がいこう」今度は天津飯が言った
ヤムチャ「天津飯、ダービーの挑発に乗るな」
天津飯「心配するな、俺は冷静だ」天津飯が落ち着いた口調で言った。

ダービー「フフフ、次の相手は君かね」
天津飯「そうだ、これ以上お前の好き勝手にはさせんぞ!」

ダービー「フン、威勢だけはいいな、で勝負方法はどうするかね?」
天津飯「俺が決める、お前に決めさせたら何を仕掛けるか分かったものじゃないからな」

ダービー「どうぞ、御自由に…フフ」ダービーはニヤリと笑う。
天津飯「次の勝負はパチンコでやる。1時間で出玉の多いほうが勝ちだ。
 最初の持ち玉は1000ゼニー=250玉。
 1時間後に玉を一発でも多く持っているほうが勝ちだ。
 もちろん最初の250玉も勝負の数に入っている。」
ダービー「ほう、おもしろそうだ。いいだろう」

247: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:15:20 ID:i7h3q+tE
俺達はパチンコの島へと移動する。
そしてパチンコ台に座る天津飯とダービー。機種はスーパー海物語。

天津飯「勝負の前に1つ聞いておきたい事がある。
 お前が負けたら、悟空とクリリンの魂を必ず返してくれるという保障は?」
ダービー「わたしはバクチ打ちだ…『誇り』がある、
 負けたものは必ず払います、負けんがね」

天津飯「いいだろう、勝負だ、賭けよう俺の魂を!」
ダービー「グッド!」

悟飯「天津飯さん、コイツのイカサマには気をつけてください!」
天津飯「大丈夫だ、悟飯。
 俺のこの三つの目は絶対にイカサマを見逃さない」

そう言うと三つの目でダービーを睨む天津飯。
しかし、それには全く動じず、不気味な笑みを浮かべるダービー。
天津飯「ヤムチャ、スタートの合図を頼む」

ヤムチャ「分かった、二人とも今から一時間だ、始め!」

248: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:17:23 ID:i7h3q+tE
俺の合図で戦いの火蓋は切られた。
しかし、ダービーはハンドルを持たず、打とうとしない。
ダービー「とりあえずは様子をみさせてもらうよ」
ダービーのとった行動は当然だろう、俺でもそうする。

持ち玉はたったの250玉、相手が先に打って自滅してくれれば勝負はつくのだから…
先に打つのはあまりにもリスクが高すぎる。
なぜ天津飯はこの勝負方法にしたのだろう・・・
ヘタしたら1時間経っても勝負はつかない
天津飯「フフフ、このまま俺も打たなければ一時間経っても勝負がつかないかもしれない。
それなのになぜ、俺がこの勝負方法を提案したか分かるか、バービーよ」
ダービー「ダービーです…私の名前はダービー
さあ?何か理由があるとでもいうのかね」
天津飯「そうだ!俺はスタートチャッカーに玉を狙って入れることが出来る。
それが意味することは分かるな?」
ダービー「フン!払い戻しの分だけ玉が増えるといいたいのだろう?
だがそんなことできるわけがない」ダービーが小馬鹿にしたように言った。

天津飯「ならばみてるがいい」
そう言うと天津飯はハンドルを握り右に回す。玉が勢いよく飛び出す。
天津飯は盤面の玉の動きをみながらハンドルを小刻みに左右に動かす。
すると、玉がスタートチャッカーに吸い込まれるように次々と入っていく。
そしてスタートチャッカーに入賞した分の払い戻しの玉が次から次と出てくる。

ダービー「バ、バカな!」ダービーが驚きの表情を浮かべながら言った。
どうなっているんだこれは…天津飯の奴いつの間にこんな技を覚えたんだ。
…そうだ、チャオズなら何か知っているかもしれない。

249: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:19:02 ID:i7h3q+tE
俺はチャオズに聞いてみようチャオズの方に目をやった。
しかしチャオズに聞くまでもなく、その謎が解けた。
チャオズはピッコロと悟飯の影に隠れながら人差し指を動かしていた。
フフ…なるほどな…
天津飯のやつめ…チャオズに超能力で玉を操らせているのか。
何がおれの三つ目は絶対にイカサマを見逃さないだ、
なかなかの策士だな天津飯、やりやがるぜ

天津飯(このままいけば俺は玉が増え続ける。俺の勝ちだ。
 バレなければイカサマではないといったのは貴様だからな、フフフ)

天津飯「オービーよ、俺の玉は少しずつだが増えていってるぞ」

ダービー「ダービーだ…二度と間違えるな!わたしの名はダービーというんだ!オービーでもバービーでもない!」

天津飯「すまんな」
ニヤリ!さらにわざと名前を間違えて怒りを誘っているぜ
5分経過した時点で天津飯の玉は700発ぐらいになっていた。
ダービーは変わらず250発のままだった。
いける…いけるぜ天津飯。

250: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:20:47 ID:i7h3q+tE
ダービー「・・・・・・・・・・・・しかし世の中広いものだ。こういった芸当が出来る奴がいるとはな」ダービーが感心したように言った。
なんだ…このダービーの余裕の表情は…今の状況が分かってないわけでもあるまい。
あきらめたのか?
ダービー「フフフ、もう自分の勝ちだと思っているのだろう?ちがうんだなそれが。 私がなぜこの勝負を受けたと思うね?もちろん勝算があるからさ。おもしろいものを見せてもらったお礼に私も1つ芸をみせてあげよう」
そういうとダービーがハンドルを握りゆっくりと右へまわす。
ダービーの台から初めて玉が発射される。
そして最初の玉がスタートチャッカーに入り、液晶画面が動き出す。
どうするつもりなんだ…やけになってるのか?
俺はダービーの顔をみるが、とても勝負をあきらめた顔ではない。

(リーチ!)突然ダービーのパチンコ台から声が聞こえた。
俺はその声をきいて画面をみる。カメでリーチがかかっている。
!?…そして…魚群が流れている…ま…まさか…まだ1回転目だぞ…
天津飯「な…なんだと…」それをみた天津飯も驚きの声を上げる。

俺達は画面に釘付けになっていた。
俺は口では「当たる訳がない」とつぶやきながらも
ダービーのあの余裕の顔を見る限り当たるのではないかという嫌な予感があった。
そしてその嫌な予感は現実のものとなる

(フィーバー!)液晶画面の中のカメが一列に揃う。

天津飯「バカな!!そんな、まさかッ!あ…ありえない!」
天津飯の顔が見る見る青ざめていく。

ダービー「何が…『ありえない』んだね?見ての通り、大当たりだ」
ダービーの台から玉がドンドン出てくる。あっという間に天津飯の出玉を追い抜く。
ダービー「私はね、大当たり乱数を狙って玉を入れることが出来るのだよ」
バ…バカな、そんなことできるわけがない…

251: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/14 00:22:16 ID:i7h3q+tE
天津飯「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、し…信じられん!」

ドッヒャーアーーーン!!!

天津飯の体から魂が噴出す
悟飯「あぁ!天津飯さん!」
ヤムチャ「て…天津飯!」
チャオズ「天さん!!」

ダービー「天津飯は賭けに負けたのを自らの心の中で認めたのだッ!!
だから魂が外に出たッ!ギャンブルはこのダービーの勝ちだ!」
天津飯「…ご…悟空……クリリン……す…すまない…
………ヤムチャ…あ…後は…た…頼む…お前…なら…必ず……
ぐわあぁぁぁー」天津飯は悲鳴とともに床に倒れこむ。
そして
コロォーン
天津飯の魂もメダルと変わり地面を転がる。
それを拾いダービーが言った
ダービー「これで3個だ、今の勝負はなかなか楽しめたぞ
さあ!もっとスリルのある勝負をしようじゃないか!」
ピッコロ「ふざけるな!貴様何をした!あの状況でしかも1回転で当てるなんてイカサマをしたに違いない!」
ダービー「いいえ、先ほど言ったとおりだ。私はそういう能力を持っているのだよ。それにもし仮に私が何かやってたとしても、承知していたはずだな・・・・・?
バレなければイカサマといわないのだよ」

ピッコロ「ぐっ」ピッコロが悔しそうに歯軋りをする

チャオズ「天さん!天さん!天さん!目を開けて、天さん!」
チャオズが天津飯の体に抱きつき、泣きじゃくりながら叫ぶ。
その様子をみたプーアルがチャオズに近づき、肩にそっと手をやる。
……チャオズ…安心しろ…
天津飯の魂は俺が必ず取り戻してやる!

328: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:25:48 ID:1/imLijS
ヤムチャ「ダービー!次は俺と勝負をしろ」

ダービーが俺の顔をみる。そして何か言おうとしたがその言葉を遮るように悟飯が言った。
悟飯「待ってください、ヤムチャさん!今の天津飯さんとの勝負をみたでしょ?パチンコを1回転で当てるような男なんです。いくらヤムチャさんでも危険すぎますッ!」

ヤムチャ「わかってる…危険な男だ…
暴力は使わないが…今までで出会ったどんな敵より危険なヤツだ。
だがやらないわけにもいかないぜ」

悟飯「し…しかし…」悟飯は口ごもった。
ヤムチャ「大丈夫だ。必ず3人の魂は取り戻してみせる。
     だが、勝負の前にやっておく事がある。ピッコロ!」
ピッコロ「な、なんだ」俺の呼びかけに少し驚いたように答えた。
ヤムチャ「このホールにある監視カメラをすべて壊してきてくれないか?」
ピッコロ「あ、ああ、構わんが…」
ヤムチャ「悟飯!」
悟飯「は、はい!」
ヤムチャ「お前はこの店にいるすべての人間を店から追い出して欲しい。
もちろん事務所にいる奴らもだ。」
悟飯「わ、わかりました」
ピッコロと悟飯は少し戸惑いながらも俺の指示に従ってくれた。
ダービー「・・・・・・・・・・・・・・・」

329: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:28:06 ID:1/imLijS
20分ほどしてピッコロと悟飯が戻ってきた。
ピッコロ「ホールにあるすべての監視カメラを破壊してきたぞ」
悟飯「ヤムチャさん、この店にいるすべての人を店から出したのですが…
事務所に一人だけえらく反抗するおじいちゃんがいたので連れてきました。
この人って確か鶴仙人ってひとじゃないですか?
昔、おとうさんからきいたことがあるんです」

その言葉に泣いていたチャオズが反応して顔を上げる。
チャオズ「つ…つ…鶴仙人」
鶴の形をした帽子に鶴マークが入った服、あのサングラス
そして陰険そうな顔、間違いない、鶴仙人だ。

鶴仙人「久しぶりよのう、チャオズ。それに天津飯も」

そういうと鶴仙人は天津飯の体に唾を吐き捨てた。
くっ!この野郎なんてことしやがる!
それをみたプーアルがすぐさま天津飯にかけられた唾をふき取った。

チャオズ「!! 鶴仙人、許さない!!」

チャオズが鶴仙人に飛び掛ろうしたが悟飯が止める。
悟飯「ここは堪えて下さい、チャオズさん!」
さっきまでは悲しくて泣いていたチャオズだったが
今は唇をかみしめながら悔し涙をポロポロと流していた。
止めた悟飯も拳が強く握り締められていた。

330: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:29:07 ID:1/imLijS
ヤムチャ「黒幕は貴様か、鶴仙人」
鶴仙人「そうじゃ、わしじゃ、天下一武道会でのこと忘れたわけでもあるまいな。
 お前達から受けた仕打ち、いまこそ晴らしてやる!
 亀仙人の仲間は全員殺してくれるわ!しかしもう3人も死んでおるて。
 ククククッ、ヒャハハハハハハ、愉快じゃ、愉快じゃ」
こいつ…逆恨みも甚だしいぜ。
ピッコロ「これはどういうことだ?おれにはまだよく分からん」
ピッコロが怪訝そうに尋ねた
ヤムチャ「こういうことだ、このイベント自体が罠だったのだ。おれたちを殺すためのな。
そうだな、ダービー」
ダービー「グッド」ダービーが低く鋭い声で言った。
鶴仙人「そうじゃ、全部罠じゃ、まんまと引っ掛りおって、。
 わしはおまえたちへの復讐を一時たりとも忘れた事はなかった。
 そして長い間かかって最高の殺し屋をみつけたのだ。それがダービーじゃ。
 おまえらはもう終わりじゃ、ヒャヒャヒャ、死んでしまえ、お前ら全員
 死んでしまえ、ヒャッヒャッヒャッヒャ…ウッ」
ピッコロが鶴仙人の首筋に手刀を入れ気絶させる。
悟飯「全部罠だったなんて…あ!もしかしたらさっきのパチンコ勝負もしかして…」
ヤムチャ「ああ、おそらく遠隔だ。
それに俺達の他に招待された格闘家という奴らや店員達もすべてグルだろう。
そして俺達の周りで何食わぬ顔でスパイしていたに違いない」
悟飯「どうりで有名な格闘家を集めたというわりには僕たち以外に
強い人がいなかったわけですね」
ダービー「フフ、よくわかったな」
ヤムチャ「どう考えてもあの状況で1回転で当てるなんてありえないからな。
それによくよく考えたら不自然なことが多すぎる。
しかし、すべてが俺達をはめる罠だったとするとすべてが納得いく」
ダービー「だがそれが分かったとしても、私を倒さない限り3人の魂は戻らないぞ。
 それとこれだけは言っておく!
 わたしはこの男に多額の報酬をもらっているが
 金のために闘いにきたのではない!
 生まれついてのギャンブラーだから闘いに来たのだ!」

331: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:30:15 ID:1/imLijS
ヤムチャ「フッ、いいだろう俺と勝負だ。ジャグラーでカタをつける」
ダービー「おもしろい!ジャグラーは私がもっとも得意とするスロットのひとつだ!
 だが・・・・この勝負このまま受けるわけにはいかない」
ヤムチャ「なに!どういうことだ」
ダービー「私は今3人の魂を持っている。これを次のギャンブルですべて賭ける。
 だが君が負けても私が貰える魂は1つだ。
 これでは割が合わないと思わんかね?」
ヤムチャ「しかし、他に賭けるものなどない」
ダービー「ないだって?あるじゃあないか?」
そういってニヤニヤと意味深な笑みを浮かべながら後ろにいるピッコロと悟飯の顔をみる。
ヤムチャ「な!まさか…2人の魂を賭けろというのか」
ダービー「ええ、一言、魂を賭けるといってもらえれば成立します」
ヤムチャ「バ…バカな、そんなことできるわけが…」
ピッコロ「よかろう、おれの魂を賭けよう」
ピッコロが俺の言葉を遮り、力強い口調で言った。
ヤムチャ「な!」
俺が驚いているとさらに悟飯が言った。
悟飯「僕の魂も賭けます」
ヤムチャ「ご…悟飯まで…」
ダービー「グッド!」
ヤムチャ「だ…だめだ!俺の勝負でお前達を危険な目にあわせることなんて出来ない!」
ピッコロ「フン!どのみちお前が負けたら、もうダービーに勝てる奴はいない。
     それならばお前に賭けた方がいい。
     認めたくはないが貴様はおれよりはるかにギャンブル力が上だからな」
悟飯「僕もギャンブルでは到底ヤムチャさんに勝てないですからね。
それに僕、結構熱くなるタイプですから」
ヤムチャ「お、おまえら・・・・・・・・・分かったお前達の魂、一時借りておくぞ」

332: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:31:10 ID:1/imLijS
ダービー「よし、決まりだな、それでジャグラーでどのように勝負するかね?」
ヤムチャ「先に早いゲーム数でペカったほうが負けというのはどうだ?」
ダービー「フム、なかなかスリルがあっておもしろそうだ、いいだろう。
そうだ、そういえばまだ君のから例の言葉を聞いてなかったな」
ヤムチャ「わかった…俺の魂をかけるぜ」
ダービー「グッド。貴様の台がペカッた瞬間に魂はいただく、いいね?」
ヤムチャ「ああ」
ダービー「それで、座る台はどうやって決めるかね?」
ヤムチャ「好きなのを選べ、もう遠隔操作も出来ないだろうしな」
ダービー「ふん、私が遠隔に頼らなければ勝てないギャンブラーだと思わない方がいい。
 この勝負、全身全霊をそそいでおまえに挑む!
 私は…この台で行く!」
そう言うとダービーは1つの台を指差した。
ヤムチャ「俺はこの台だ」俺はダービーの2つ隣の台を選んだ。
プーアル「ヤムチャ様…」プーアルが心配そうにつぶやいた
俺はプーアルに近づきそっと抱きしめて言った。
ヤムチャ「すまなかったなプーアル、お前の言う事をちゃんと聞いてればこういうことに
ならなかったかもしれないのに。でも大丈夫だ。俺は必ず勝つ・・・・・・・・」
プーアル「・・・・・・・・・・・・・・」プーアルは軽く頷いた。
俺はチャオズの元にも行った。そしてそっと肩に手を置いて、耳元で囁いた。
ヤムチャ「チャオズ、もう泣くな、必ず天津飯の魂は取り戻すからな・・・・・・・・・」
チャオズ「・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、分かった」

333: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:32:41 ID:1/imLijS
ダービー「いつまで待たせるつもりだ。早くしたまえ」
ダービーが少し苛立ったように言った。
俺はダービーの方を向き言った。
ヤムチャ「ダービー、勝負を始める前にもう一度聞いておく」
そういうと俺はつかつかとダービーに歩み寄り、胸倉をつかんだ。
そしてそのまま通路側まで押し、おもいっきり壁に叩きつけた。
ドカン!
ダービー「ぐはっ!」壁にぶつかった衝撃でダービーがうめき声をあげた。
ヤムチャ「俺が勝ったら必ず3人の魂を開放しろよ!」
俺はダービーに顔を近づけ、睨みながら言った。
ダービー「く…くどい、さ…先ほどもいったはずだ。
  わ…私はギャンブラーだ…負けたものは必ず払う…
      それに私が負けたら私の意志とは…か…関係なく魂は戻る」
悟飯「ヤムチャさん!」
ピッコロ「落ち着け!勝負の前に熱くなるな」
悟飯とピッコロが止めに入る。
ヤムチャ「す…すまない…つい熱くなってしまった…」
ダービーが喉をさすりながら苦しそうに言った。
ダービー「貴様!二度とこんなマネをしてみろ、3人の魂を破壊するぞ!!」
ピッコロが悟飯を横目でみながら小さな声で言った。

ピッコロ「こいつに賭けて本当に大丈夫だったか…?」
悟飯「し…信じましょう、ヤムチャさんを」

334: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:34:44 ID:1/imLijS
5分間の休憩を取った後
俺達はそれぞれが選んだ台に座り、ゲームが開始された。
始まって数ゲームでダービーが口元に不敵な笑みを浮かべながらいった。

ダービー「こわい、こわい、いつもは数ゲームでペカるから
 そろそろペカりそうだぞ、フフフフ」

ヤムチャ「・・・・・・・・」俺はダービーが言った事を無視し黙々と打ち続けた。

悟飯とピッコロが後ろで俺達の勝負をみながら小声で話す。
悟飯「ペカったら負けっていうのは、み…みてて緊張しますね…ピッコロさん…」
ピッコロ「あ…ああ、そうだな…ペカった瞬間に俺達の魂も抜かれる。
     覚悟だけはしておけよ悟飯」
悟飯「は…はい」

それから50ゲームまだどちらもペカらない

ダービー(フフフフ、この男は遠隔を阻止して平等の勝負をしているつもりだろうが
そうではない…どんな状況になっても勝てるように
ありとあらゆる策、罠を張っている。ここにあるジャグラーもそうだ。
あらかじめ、すべての台のボーナス確率をいじってある。
そして私はそれをすべて記憶している。
私が選んだこのジャグラーのボーナス確率はこの店で一番悪い1,000分の1だ。
そしてこいつが選んだジャグラーは50分の1。
フハハハハハ、台を選ばせるようにしたのは失敗だったな。
この勝負わたしの勝ちだ!)

335: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:36:30 ID:1/imLijS
それから両者200ゲーム進む

ダービー(ほう、なかなか粘るじゃないか、それにまだ落ち着いているな…
 よし、ここらで揺さぶりでもかけておくか)

ダービー「なかなかやるじゃあないか、
 しかしペカった瞬間に魂が出て行くから慎重にレバーを押してくれたまえよ
 それも3人分のな、フフフ」

ダービー(さあ!ビビるぞ、どんどん自信を失うぞ。
 その冷静な態度が崩れていくのが分かる。
 さっきはこのダービーに無礼な態度を取りやがって、
 その顔をゲドゲドの恐怖づらに変えてから敗北させなきゃ気がすまん)

ヤムチャ「そうだな、ペカったら終わりだから気をつけないとな」
俺はダービーの挑発に平然と答えた。

ダービー(!なんだ…こ…こいつのこの表情、この自信、なぜ、ビビらないんだ!
 ハッタリをかましているのか!?)

336: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:38:27 ID:1/imLijS
それから500ゲーム進むが両者まだペカらず

ダービー(もうすぐ800ゲーム…それなのになぜこいつの台はペカらない!
 コイツが選んだ台は、ボーナス確率が50分1の台。それは間違いない。
 それなのになぜ当たらない!もう10倍以上のハマリだぞッ。
 ありえない!それにこの余裕の表情、こいつ、まさかッ!)

ダービー「きッ、きさま!なにかイカサマをしてるな!なぜ当たらないんだ!」
ダービーは顔に冷や汗を浮かべながら叫んだ。

ヤムチャ「俺は普通に打っているだけだ。ペカらないように念じながらな。
俺の引きの強さを甘くみたな、ダービー。
それにお前の台だってまだ当たってないじゃないか。
それでイカサマというのはおかしくないか?」

ダービー「う…うぐ…」俺の言葉にダービーは口ごもった。
ダービー(ま…まずいぞ…もう800ゲームを超えている。私の台の確率は
 1000分の1、ヘタしたら当たってもおかしくない。
 もし負けたら、こ…こいつらからどんな酷い目に合わされることか…
 あのじじいの話によるとえらい凶暴なやつらだと聞いてるぞ…)
ダービーの体が小刻みに震え、レバーを押す手が止まる。

ヤムチャ「おい、ダービー、どうした?はやくゲームを進めないか!
俺はお前よりもう50ゲームも先にいってるぞ
さあ!早くレバーを押してもらおうか!!」

337: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:39:38 ID:1/imLijS
ダービー「ハァー、ハァー、ハァー、ハァー、ハァー、うう…うう…うっううううっーッ」
ダービー(ヒィィィィィ、お…押してやるゥゥゥ、おれは最強のバクチ打ちだァァァァ
 押してやるゥゥゥゥ、押してやるぞォォォ!・・・・・・・・・・・・)
ダービーがレバーを押そうと拳を振り上げる。
しかしその拳は上がったまま降りてこない。
ダービー(・・・だ…だめだ…恐ろしい…腕がう…動かない…
 ビ…ビビッちまって…か…体も動かない
 い…息がッ…息が…ヒッ、ヒック)
小刻みに震えていたダービーの動きがピタッと止まる
それを不思議に思った悟飯がダービーの顔を覗き込む。
悟飯「!!こ…この男…し…白目をむいています」
ピッコロ「こ…こいつ…気を失っているな」
ドシャァァァン
椅子から落ちて床に倒れこむダービー。
それと同時にメダルとなっていた3人の魂から煙が立ち本体の体へと戻っていく。
悟飯「ああ!おとうさんとクリリンさん、天津飯さんの魂が戻ってくる!助かったんだ!」
悟空「う…うーん」
クリリン「う…うう」
ヤムチャ「あまりの緊張で気を失ったな…そして心の中でこいつは賭けを降りた!
負けを認めたからみんなの魂が開放されたというわけか…」

338: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:54:28 ID:pF3CDc0r
悟飯「し、しかしヤムチャさん、1000近くもよくペカらずに回せましたね。さすがですよ」
俺はニヤリと笑い、そして言った。
ヤムチャ「もういいぞ」
すると俺が今まで打っていた台が煙とともにプーアルに変わる。
悟飯「ああ!プ、プーアルさん」
ピッコロ「いつの間に?」
ヤムチャ「ああ、勝負の前にプーアルを抱きしめた時…あの時に耳打ちしておいたんだ。
そしてその後俺がダービーを壁際に叩きつけて
みんなの意識がそっちに集中している間に台に変身してもらってたんだ。
ちなみに元の台をどかす作業とデータカウンターのゲーム数の操作は
チャオズの超能力でやってもらっていたんだ。」

ピッコロ「あの時に熱くなっていたのは芝居だったのか」
悟飯「なるほど!これなら絶対に当たるわけがないですね」

ヤムチャ「いくら俺でもダービーと真正面からやりあうのは危険だぜ。
それにこいつが勝負にのってきたということは何らかの勝算があってのこと。
普通に勝負して勝つのは不可能だ」

ダービー「イヒヒヒヒ…イヒ…ポヘェ…イヒイヒイヒ…フヒヒヒヒ…ホヘホへホホ」
ダービーはよだれを垂らしながら痙攣していた。

悟飯「終わりましたね」
ヤムチャ「ああ、しかし強敵だった…
たったひとりで一度に俺達を倒そうとしたんだから、たいしたヤツだぜ…」

339: ヤムチャの奇妙な冒険 2007/09/28 01:56:06 ID:pF3CDc0r
悟空「うーん、オラ何でこんな所で寝てるんだ…?」
クリリン「あれ?おれも何してたんだろ?」
天津飯「そ、そうだ!ダービーはどうした」
ピッコロ「ダービーなら倒したぞ」
ピッコロが悟空たちに事の成行きを説明する。

悟空「すげえな!オラおめえのこと見直したぞ!」
悟空が感心したように言った。
クリリン「おれもですよ」
ピッコロ「俺もこんなに優れた能力を持っている奴とは思っていなかった」
ヤムチャ「い、いやー、まあなんだ、俺もたまには活躍しないとな、ハハッ」
俺は頭をかきながら照れくさそうに言った。
悟空「いや、本当にすげえぞ、プーアルは」
ヤムチャ「へっ???」
ピッコロ「本当にたいした奴だ。ダービーさえも見破れないあの変身能力。さすがだ」
悟飯「僕もビックリしちゃいましたよ。本物の台にしか見えなかったですよ。
凄いです、プーアルさん」
プーアル「へへっ、そ、そんなに褒めないでくださいよ、僕恥ずかしいです」
天津飯「チャオズ、お前もよく頑張ったな」
チャオズ「うん!僕も頑張った」
ヤムチャ「あ、あのー、一応俺も頑張ったんだけど…」
悟空「おうヤムチャ、おめえいい友達もったな、オラうらやましいぞ!
あ!そうだ、鶴仙人とオラたちを騙した奴らをボコボコにしないと
オラ気がすまねえ!みんな行くぞ」
一同「おう」
そういうと悟空たちは気絶しているダービーと鶴仙人を連れて店を出て行った。

ヤムチャ「いや、ちょっと・・・・おれも頑張ったんだぞ…」
おれは誰もいなくなったホールで一人つぶやいた。
プーアル「ヤムチャ様、カッコよかったですよ」
プーアルが優しく俺に声をかけた
ヤムチャ「プ、プーアル、お前だけだ分かってくれるのは…
でもまぁ…勝てたのは本当にお前のおかげだしな
ありがとな、プーアル」
プーアル「いえ、ヤムチャ様の作戦があってこそですよ」
ヤムチャ「いやいや、お前の変身能力があってこそだ」
俺達がお互いに手柄を譲り合っていると、店の外から悟空の声が聞こえてきた
悟空「おーい、ヤムチャ、プーアル、これからみんなでうめえモンでも
食いに行こうってことにしたんだけど、おめえたちもくるだろ?」
俺とプーアルは顔を見合わせ頷いた。
ヤムチャ「行くか、プーアル」
プーアル「はい!」

俺とプーアルは悟空たちの元へ笑顔で駆けていった

引用元:http://anago.2ch.net/test/read.cgi/slotk/1187494582/